情報リテラシーについて

情報リテラシーについての画像

事業推進部のX.Sです。

スマートフォンやタブレット、携帯ゲーム機の普及、またGIGAスクール構想により子供がインターネットに触れる場面は格段に増えています。
未就学児でも、スマートフォンやタブレットから動画サイトのアプリを起動し、自分の好みの動画を視聴することができる子も珍しくはありません。

その一方で、情報リテラシーが未成熟な子供たちがインターネット上でトラブルに巻き込まれるケースが年々増加しています。
小さな頃からインターネットに触れることは悪いことではありませんが、使い方を間違えれば犯罪に巻き込まれる場合や、個人情報の漏洩の危険性があることを教えてあげる必要があり、そのために、まずは大人(保護者)が正しく情報リテラシーを習得する必要があります。

情報リテラシーとは「デジタル技術を適切に活用する能力」を指し、いくつかの項目に分類できますが、今回はこの中から「情報モラル」の項目についてお話しします。実際にあった参考事例をもとに、必要となる知識や対応方法をご紹介しますので、参考にしてみてください。

嘘ツイートの拡散

2016年、熊本地震が発生した直後に、街中を歩くライオンの画像とともに「動物園からライオンが逃げた」という嘘ツイートが投稿され、その後拡散。
熊本市動植物園に問い合わせが殺到する事態となりました。

インターネット上では信憑性のない情報でも加速度的に広まる傾向があります。

デマ・フェイクニュースを発信しないことはもちろんですが、インターネット上の情報を鵜吞みにせず、正確性・信頼性を判断する必要があり、情報の真偽が判断できない場合は安易に情報を拡散しないことが大切です。

ちなみに該当の嘘ツイートに含まれていた画像は南アフリカで撮影された映画の一コマで、注意深く見れば撮影された土地が日本ではないことはすぐに判断できます。

不必要な位置情報の付与

SNS上に位置情報を付与したまま写真を投稿したところ、面識のない男性に住所を割り出されストーカー被害にあってしまうという事例がありました。

スマートフォンなどで写真を撮影した場合、「Exif」というデータが保存されます。
「Exif」とは「Exchangeable Image File Format」の略称であり、これには撮影日時や位置情報なども含まれています。そのため、安易に写真をSNS上に公開した場合、これらの情報も同時に公開されてしまうことになります。
多くのSNSでは画像公開時に「Exif」が削除された状態で公開されますが、全てのSNSで「Exif」が削除されるわけではないので注意が必要です。

インターネット上に公開された情報は誰でも閲覧することが可能であることを意識し、位置情報サービスを利用したくないアプリについては設定をオフにしましょう。

フィルタリングやペアレンタルコントロールの未利用

警察庁が公表している統計データ(※1)によると、SNSに起因する事犯の被害児童の約8割がフィルタリングを利用していなかったと報告されています。

※1出典:「令和2年における少年非行、児童虐待及び子供の性被害の状況」(警察庁 @police)
https://www.npa.go.jp/publications/statistics/safetylife/R2.pdf

18歳未満が携帯電話を購入する際は、フィルタリングを原則適用することが法律で決められています(※2)が、保護者がこれを怠ることで、子供が有害情報を閲覧できてしまう状態となります。

※2 青少年インターネット環境整備法 第四章 第十五条より(2021年7月1日時点)

携帯電話事業者が提供しているフィルタリングにはカスタマイズ機能がありますので発育段階に合わせて制限を行うことが可能です。

フィルタリングやペアレンタルコントロールは、子供の自由なインターネット利用を阻害するものではなく、違法・有害情報から子供を守るものであることを理解しましょう。

上記以外にも必要となる知識や対策は多数ありますが、そちらについては株式会社ラックが公開している「情報リテラシーについての羅針盤」にわかりやすくまとまっていますので、参考にしてみてください。

情報モラル、情報リテラシーの習得は保護者から大きな影響を受けます。
子供の安全を守るためにも、情報モラル、情報リテラシーについて再確認してはいかがでしょうか。

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