IPv6時代のインターネット接続 IPoEとバーチャルコネクトの活用(1)

IPv6時代のインターネット接続 IPoEとバーチャルコネクトの活用(1)の画像

事業推進部でネットワーク担当をしているKです。
最近IPv6ネットワークに触れる機会がありましたので、今回はIPv6について説明するとともにネットワークエンジニアの仕事について全3回にわたって紹介します。
記事には一部専門用語がありますが、必要に応じて調べながら、気軽に読み進めていただければと思います。
また、説明は簡略化しているため、正確性に欠ける場合がありますのでご了承ください。

インターネットとIPアドレス

今では、仕事でも暮らしでもインターネットは欠かせない存在になりました。
メールやWeb会議、動画視聴、クラウド利用など、私たちは日々さまざまな場面でネットワークの恩恵を受けています。
普段は意識しにくいものの、安定した通信環境は業務や生活を支える大切な基盤です。
また、インターネットの父と称される村井純先生が著書で述べられている「インターネットは酸素のようなものである」という表現が示すように、その重要性は生活基盤の一部として認識されています。

【参考】村井純『インターネット文明』(岩波新書2024年)
https://www.iwanami.co.jp/book/b650788.html

インターネットをはじめとするTCP/IPネットワークは、IPアドレスと呼ばれる数値識別子を用いて端末間の通信や認証を行っています。
ところが、これまで主流だったIPv4プロトコルでは、利用できるアドレス数に限りがあり、インターネットの拡大とともに不足が問題になってきました。
そこでこれらの問題への対応策として、拡張性の高いIPv6プロトコル、およびIPoE(IP over Ethernet)方式の導入が注目されています。

[IPv4(Internet Protocol version 4)]:約43億個の一意なIPアドレス空間を提供するプロトコルです。
インターネットの急速な発展に伴い、2011年にはグローバル規模でIPアドレスを管理するIANA(Internet Assigned Numbers Authority)が新規IPv4アドレスプールの枯渇を公式に発表しました。

[IPv6(Internet Protocol version 6)]:約340澗(10の36乗)ものアドレス空間を有し、これは従来のIPv4と比較して10の28乗倍に相当します。
あらゆるインターネット接続デバイスへ固有のIPアドレスを割り当て、エンドツーエンドの直接通信が可能となります。
この拡張性は、今後のネットワーク機器増加への対応や、IoT分野での活用にも極めて重要であると考えられています。

IPoEによるインターネット接続とは?

IPoE接続は、従来のPPPoE方式とは異なり、通信事業者のネットワークバックボーンに直接接続する通信方式です。
通信経路の混雑を避けやすいため、時間帯による速度低下が起こりにくく、リモート会議や動画視聴といった用途にも適しています。
現在の光回線では、このIPoEが広く使われるようになっています。

[PPPoE(PPP over Ethernet)]:従来、電話回線やISDN回線で利用されていたPPPという通信方式を一般のTCP/IPネットワーク(イーサネット)上でも利用できるようにした方式です。
古い仕組みのため、通信速度に制限が生じる場合があります。

[IPoE(IP over Ethernet)]:一般のTCP/IPネットワーク(イーサネット)上で直接IP通信を行う方式です。
通信経路におけるボトルネックが比較的少ないとされています。


今回は、IPv4とIPv6の違いと、IPoE接続の基本を押さえました。
インターネットが「いつでもつながって当たり前」である裏側には、混雑を避けるための仕組みや、アドレス枯渇への対策といった技術的な背景があります。

次回掲載予定のコラムでは、IPoE環境で従来のIPv4通信をどのように実現しているのかを、OCNバーチャルコネクトを例に整理します。
「IPv4 over IPv6」という移行期ならではの考え方を、できるだけ分かりやすくご紹介しますので、ぜひ続けてお読みください。

この記事をシェアする

関連コラム

資料ダウンロード

弊社が提供する各種サービス資料を 無料でダウンロードいただけます。

資料一覧ページへ