未経験からICT支援員へ ~教育現場で感じたこと~

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未経験からのスタートと戸惑い

ICT支援員として学校現場に入ってから、半年が経ちました。
私はまったくの未経験者でしたが、養成講座を受講し、認定試験に合格して現場に立つことができました。

「ICT支援員」とは、教職員が日常的にICTを活用できるよう支援する職員のことで、タブレットやプロジェクターの設定、トラブル対応、校務システムの操作支援など、先生方のICT活用を技術面から支えるのが主な業務です。

しかし、実際に現場に出てみると、機器の設定以前に「その機器はどこにあるのか」「教室は何階か」「授業は何時に終わるのか」など、確認すべきことが想像以上に多く、戸惑うことが多くありました。
対応にたどり着くまでにも時間がかかり、最初の頃は焦りと不安の連続でした。

そんな中、ある先生から「ICTに疎いので、本当に来てくださって助かりました。今日はおかげで早く帰れそうです」と声をかけていただいたことがありました。
その一言に、支援員として少しでもお役に立てたという実感が湧き、今でも心に残っています。

ICT活用の広がりと支援の役割

GIGAスクール構想の推進により、教育現場でのICT活用は“当たり前”の時代となりました。
子どもたちはタブレットを使って授業に参加し、先生方は成績処理や保護者連絡などの校務にもICTを活用されています。

一方で、その“当たり前”の裏側には、先生方の大きな負担があることも日々感じています。
授業準備や生徒対応に加えて、「プロジェクターが急に映らなくなった」「インターネットに繋がらない」といった予期せぬトラブルや、端末の故障、アカウント管理など、対応すべきことは多岐にわたります。

経験を通じた成長と支援の姿勢

最初の頃は、先生からのご相談をそのまま会社に報告するだけで精一杯で、自分で状況を整理したり、原因を考えたりする余裕はほとんどありませんでした。

しかし、現場での経験を重ねるうちに、「この症状は前にもあったな」「あの時はこう対応したな」と思い出しながら、スムーズに対応できる場面が少しずつ増えてきました。
今では、先生のお話を聞きながら、問題の背景や原因を自分なりに考え、落ち着いて対応できるようになってきたと実感しています。

以前は「すべて完璧に対応しなければ」と思い込んでいましたが、今は「今の自分にできるベストを尽くす」ことが大切だと感じています。
先生と一緒に考え、寄り添いながら対応する姿勢を大切に、日々取り組んでいます。

これからの目標と支援への想い

今後は、先生方が安心して相談できるようなコミュニケーション力を身につけたいと考えています。
また、『ICT支援員ハンドブック』にある「First(依頼に応じて対応)」「Second(連携して対応)」「Third(専門的なアドバイス)」の3段階のうち、まずはSecondレベルを目指して日々努力しています。

ICT支援員は、教育現場の「縁の下の力持ち」として、先生方や子どもたちの学びを支える存在です。
これからも先生方一人ひとりの声に耳を傾け、安心して授業に臨める環境づくりを支えるために、学び続けていきたいと思います。

出典:一般財団法人コンピュータ教育推進センター 公式PDF版 ICT支援員ハンドブック
http://www.cec.or.jp/cecre/ictsup/ictup_book.pdf

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