分析が導く新たな戦術!データによって変わる高校野球

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高校野球に広がるデジタル化

夏の風物詩、高校野球の季節がやってきました。
福島県でも甲子園出場をかけた予選が行われ、球児たちの熱戦が繰り広げられました。
かつて高校野球といえば、「根性」や「努力」といった精神論が中心でした。
私自身も学生時代、毎日グラウンドで泥だらけになりながら、ひたすら走り込みや素振りを繰り返していました。
練習メニューは先輩から受け継がれたもので、データや理論とは無縁の世界。
それでも、仲間とともに汗を流し、勝利を目指す日々はかけがえのないものでした。
しかし近年、その在り方が大きく変わりつつあります。
背景にあるのは、データとテクノロジーの導入です。

高校野球にも広がる“データ革命”

プロ野球やメジャーリーグでは、打率や防御率に加え、打球速度や回転数、ゾーン別の傾向など、詳細なデータが活用されています。
OPS、WAR、FIPといったセイバーメトリクス(統計を用いた選手評価指標)も導入され、戦術や選手評価の精度向上に貢献しています。
この流れは高校野球にも広がり、最新機器を用いて打球やスイングを可視化し、個別トレーニングへの応用、スコアブックのデジタル化による戦術分析が進んでいます。
さらに、選手の体格や筋力も数値で管理され、基準に達しない場合は主力選手であってもベンチ外となるなど、徹底した運用が行われるケースも見られます。
近年では、セイバーメトリクスを取り入れ、選手の貢献度や戦術の有効性を数値で評価することで、より合理的なチーム運営を目指す高校も登場し、実際に成績を向上させている学校も少なくありません。
私が現役だった頃は、数値化といえば握力や50m走のタイム、データといえば手書きのスコアブック程度。
トレーニングの成果は「感覚」や「経験」に頼る部分が大きく、怪我の予防や効率的な成長には限界がありました。
今では、あらゆる事柄が数値化され、トレーニングの精度が格段に上がっています。
もし当時このような技術があれば、怪我を防ぎ、もっと効率的に野球に取り組めていたかもしれません。

進化する高校野球、その先にあるもの

とはいえ、データはあくまでツールのひとつに過ぎません。
野球は人間がプレーするスポーツであり、「流れ」や「気持ち」といった数値化できない要素が試合を左右する場面も多くあると、私自身感じることが多くあります。
重要なのは、従来の感覚とデータの融合です。
データに使われるのではなく、使いこなす姿勢が求められます。
これはスポーツの現場だけでなく、ビジネスにも通じる考え方です。
高校球児たちの情熱に、科学が交差する新たなステージ。
高校野球は、データとともに新しい時代へ進んでいます。

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